麻痺が完全に治る事は無いにしても、
ペダルを回しているのですから麻痺している方の足にも筋肉が付いていきます。
そして筋肉が付いていけば、日常生活はそれだけである程度楽になってくれます。
自分の足で動けない人が、こぐ事で足を使って移動できる。
その喜びは、きっと同じ障害を持つ人にしか理解できない感動でしょう。
・軽量化足漕ぎ車椅子、プロファンド
しかしこの足こぎ車椅子、開発当時は約90kgという軽量車椅子とは程遠いものでした。
それを改善したのが、株式会社TESSより発売されたProphand(プロファンド)です。
その重さは、なんと通常の軽量車椅子とほぼ同じ15kgという驚きの軽さです。
最早車椅子と言うより、足が不自由な方の為の自転車といってもいいくらいです。
お値段は30万円ですが、福祉用品というのは基本的に補助が付くので、
自己負担額が幾らになるかは個人次第です。
人によっては10万円前後で買えます。
全ての車椅子利用者の方が使えるとは限りませんが、
自分の足で動けるという希望が持てるというのは大きい筈。
基本的に、片足のどちらかが少しでも動けば使える可能性があるのです。
実際、このプロファンドに乗ってみたいという声が殺到しています。
当たり前ですが、患者は出かけたいし、日常生活を楽しく過ごしたいのです。
誰かの手を借りずに動く事ができるという事は、それだけで大幅にストレスの軽減にもなります。
しかも擬似的にではありますが、両足が動く事が実感できます。
そしてそれがリハビリにも繋がっているとなれば、生活に明るい兆しが見えてくるでしょう。
また、介助者の方の負担も大幅に軽減されます。
15kgであれば持ち運びも苦になりませんし、
基本は足漕ぎによる自走ですから手押しの必要もありません。
周りに常に注意しながら動く精神的負担は勿論、場所によっては別行動も可能です。
家族全体の空気も穏やかなものになってくれます。
車椅子だけでなく、今全ての物は軽量化の方向に動いています。
未来では15kgでも重いと言われているかもしれませんし、
技術の進化は人が生きている限り止まりません。
これからも開発は進んでいくのです。
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