しかし、そんな10kgが当たり前だった軽量車椅子市場に
つい最近風穴が開きました。
それが、「MC-X」と呼ばれる超軽量車椅子です。
静岡の中小企業9社合同で開発されたこの車椅子の重量はなんと5.8kg。
約半分の重量に対し、強度は従来と変わらないという
大進化を遂げた車椅子が2014年7月に発売予定です。
軽量化に成功したのは素材、フレーム部分にはマグネシウム合金を使い、
タイヤのホイールにはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使用。
フレームにはデルタボックスと呼ばれる
衝撃吸収度や振動吸収性の高いデザインを使用し、機能美も追及しています。
これが会社の技術を集結させた新技術の塊と言ってもいいもので、
熱間プレス加工技術 キャップ・溶接 岩倉溶接工業所・セイユー
曲げ加工技術 フジ総業・CFRP加工 入船商店
車両全体の設計・強度解析 棒葉鉄工所・プロデュース 橋本エンジニアリング
という会社の垣根を越えた合同製作で誕生した車椅子なのです。
この超軽量車椅子の価格は40万円前後の予定で、
一般販売よりも技術アピールのサンプルとしての目的が強いようですが、
ここまで来ると一種の発明です。
片手で持てる程度の重さで車椅子が運べるとなれば、
介助者の方の負担は激減します。
例えるなら、買い物籠を持って歩いているようなものです。
今現在、世界で一番軽い車椅子でしょう。
流石に当分の間この5.8kgの記録は破られないと思いますが、
車椅子は今も改良され続け軽量化の道を進んでいます。
これからも本人や介助者の負担を減らす車椅子はどんどん増えていくでしょう。
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