健常者にとって部屋の行き来をすることは、
大した動作でも苦が伴う作業でもなんでもありません。
しかし、車いす利用者にとっては部屋から部屋への
移動というのは、 大変な作業でありストレスのかかる行動です。
その心の負担の解消、 行動が制限される中での
工夫がなされているのが室内用車いすです。
では、どの点が車いす利用者にとって不便なのかを見てみることにします。
まずは、ドアを開ける時です。健常者の場合立って左手、
もしくは右手でレバーを引き(引き戸の場合は左、もしくは右にスライドする)
自然と体を一歩下げてドアが開く分の空間を作ります。
しかし、車いすの場合レバーを引きながらの車いすを下げる行為は、
左手でレバーを下げつつ、右手で車輪を後ろに回さなければならない為大変です。
そして、部屋を出る際ですが、健常者はそのまま足を外に運びレバーを外側のほうに持ち替えて
スムーズな動きでドアを閉めることができますが、
車いすの場合は両手で車いすを前進させ、 外側のレバーを持つ時に
腕を伸ばして引き寄せなければなりません。
座っている状態のためレバーは遠く、かなり身を斜め前に投げ出さなければならず、
その時重心も前に持ってかれるので転倒へとつながり、大変危険な行動となります。
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