MiKiのskt-7と言う車椅子についてお話させていただこうと思います。
この車椅子はMiKiのSkitシリーズと言うコンパクト車椅子の中の1機種です。
その特徴は、コンパクトシリーズの名のとおり全幅わずか500mmにも満たないそのコンパクトさ、
そして、そのコンパクトなボディにもかかわらず
ティルト機能を搭載していると言うことです。
ティルト機能とは背もたれのみが倒れるリクライニング機能
とは違い車椅子自体が座面も一緒に傾く機能です。
これによりリクライニングと違い、利用者様がずり落ちることなく
上体をやや上に向けたりなどポジションを変えることができるのです。
これにより重量をお尻だけでなく腰や背中にも分散させることができたり
食事時などにやや状態を上に向けることにより
楽な姿勢を取れたりなどのメリットがあります。
通常の車椅子ではティルト機能がつくことにより
車椅子自体がどうしても大きくなりがちなのですが
このSKT-7はティルト機能をつけたにもかかわらずとてもコンパクトにできていて
室内での取り回しなども楽にできるように作られています。
また、ティルト機能をつけるとどうしても後ろに荷重がかかりやすくなり
場合によっては後方に転倒などの危険もあるのですが
SKT-7は後方に転倒しないように転倒防止バーも標準で装備されています。
SKT-7はそのコンパクトなボディにもかかわらず、アームレストは跳ね上げ式になっており
移乗ボードを用いてのベッドからの移乗などにも対応しています。
さらに、フット・レッグサポートもスイングアウト機能がついており、
また、取り外すことも出来るようになっており乗り降りも非常に楽にできるようになっています。
フットプレート自体も付属の工具により3段階に高さ調節が可能で
より利用者様に使いやすいように出来ております。
そのうえ、ヘッドレストもついています これは利用者様の頭の高さに合わせて上下の高さ調整はもちろん 前後の張り出し状態の調整、ヘッドレスト自体の傾き度の調整、 左右の位置調整も出来るようになっており 利用者様に合わせて最適な位置に調整できるようになっています。 このようにとても使い勝手の良い車椅子ですが 欠点?弱点もいくつかあります。 まずは、そのコンパクトさによる座幅の狭さ これにより少々大柄な方だととても窮屈に感じると思います。 また、それに起因することですが左右のスカートガードに 負荷が継続的にかかり続けていた場合、負荷により スカートガード取り付け部が破損する場合があります。 スカートガード自体は柔らかめの樹脂で出来ているため、 即座にそれが怪我の元には繋がらないとは思いますが 破損がひどくなるとスカートガード自体が 完全に破断したりなどと言ったことも起こります。
他にもヘッドレストの高さ調整を頻繁に変えて
使用し続けた場合(特定の利用者様が使い続ける場合、
一度固定したら頻繁に変えることは無いと思いますが)
ヘッドレストのパイプを固定するのにノブボルトで締め付けるのですが
その締め付け方や、中途半端に緩めた状態での高さ調整などにより
パイプに傷がつき、これが意外とひどい傷になりやすく
その部位に触ることにより怪我の原因にもなりかねません。
それに、何度も何度も高さ調整を繰り返し、パイプに傷が多くついた状態になると
傷が引っかかり、高さ調整も非常にやりにくくなります。
また、フット・レッグサポートをスイングアウトした状態で力をかけると
取り付け部が曲がりやすく、一度曲がってしまうとその後
フット・レッグサポートの固定がしづらくなるのも欠点でしょう。
場合によっては固定できなくなり、
常に勝手にスイングアウトしてしまう状態になったりもします。
このようにコンパクトさを追求したが故の欠点も色々ありますが
それらを差し引いても、このコンパクトさで
この使い勝手の良さはとても魅力的だと思います。
上記の欠点も乱雑に取り扱わずに適切な使用法を
していればそうそう起こりうるものでもありません。
これらの点を踏まえ、この車椅子はとても使い勝手の良いお勧めの車椅子だと思います。
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