たまには母とおばあちゃんを遠出させてあげようと思い、あるデパートに行った時の話です。
その日は祝日だったので、大変混んでいました。
駐車場もすごく混んでいたため、デパートの入り口までがすごく遠くなってしまいました。
私でさえも遠いと思う距離をおばあちゃんは「大丈夫、大丈夫」と言い、一生懸命歩いてくれたのを覚えています。
案の定デパートに着くまでにおばあちゃんがすごく疲れてしまい、大変な思いをさせたと少し後悔してしまいました。
それでもゆっくりだけど一生懸命歩くおばあちゃん。
だんだん足に力が入らなくなり両脇から母と私が支えるような形で、なんとかデパートにたどり着きました。
買い物をする前からこんなに疲れてしまってどうしようと思いました。
楽しませて上げることはできるのかな、と不安にもなりました。
しかし、大きなデパートには車椅子を貸し出してくれるところがあるのを知っていたため、それを借りようと思いました。
受付の女の人に車椅子を借りたい旨を伝えると、紙に住所や名前など簡単な記入をするだけで、車椅子を借りることができました。
疲れ果てたおばあちゃんは、すぐに借りてきた車椅子に乗ると「ありがとう」とにっこり笑いました。
そして私が車椅子を押し、買い物が始まりました。
おばあちゃんは結局何も買うことはなかったのですが、久しぶりに外の空気を楽しむということも含め、買い物を楽しむことができたようです。
しかし、お休みということですごく混んでいたお店では、前に進むのに時間がかかったり狭い道では通ることができないということもしばしばありました。
店の中も通路が狭く車椅子が入ると、他の人が歩けないという状態にもなったりします。
私が買い物をしている時は、おばあちゃんにその店舗の前で待っていてもらうこともありました。
きっと嫌だったと思います。
車椅子を貸して出すだけではなくて、店内も車椅子が通っても狭くないようなお店作りをしていってほしいなとは思いました。
そして、2階に上がる際にエスカレーターを使えないので、エレベーターを探さなければいけません。
その店舗はエレベーターが入口からすごく遠いところにあったので、探すのに苦労しました。
あとは、おばあちゃんは私に押されていたため問題はなかったのですが、一人では買い物が少し不自由かなとも思います。
カートを押したり買い物かごを持って買い物をするのが難しいような気もしますし、車椅子は片手でこぐのは難しいと思います。
車椅子専用のカートのようなものができれば、もっと便利になるのではないかと思います。
駐車場の車椅子の方専用の駐車場が少ないように思います。
健常者でも車椅子専用の駐車場に止めたりしている方も結構いらっしゃいます。
本当に使いたい人が使えるようにしていって欲しいなと思いました。
しかし、それでも少し前までは車椅子を貸しだすと言うサービスがなかったように思います。
おばあちゃんのようになかなか長い距離を歩けない人でも、そのようなサービスがあるといってみようかなという気になると思います。
車椅子を持っていない高齢者の人たちが、なかなか出歩くことができないのも事実です。
家では普通に歩けても、外だと難しいこともあります。
しかし、身近にそのような人がいないとわからないこともあると思います。
私はおばあちゃんがそのような感じなので分かりますが、このようなサービスは大きなお店だけではなくて、身近なお店でも実施されるといいなと思います。
しかし、未だに身近なお店では段差があったり、車椅子の貸し出しサービスがなかったりと不自由なことも多々あります。
すべてバリアフリーにするのは難しいかもしれませんが、体のどこかに不自由がある方でも気軽にどこにでもいけるような世の中になっていって欲しいと思います。
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