車椅子の各部位の名称を紹介!介助者に確認して欲しい注意点も

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車椅子の名称って?

車椅子の各部位は、ご利用者様や介助者様を安全にサポートするために、それぞれ大切な役割を持っています。
この記事では、車椅子の各部位の名称と機能について分かりやすくご紹介します。
車椅子を正しく、そして安全にご使用いただくためにも、あらかじめ各部位の役割を確認しておくことをおすすめします。

車椅子の部位別の名称と機能

車椅子には、ご利用者様の自立した生活や快適な移動をサポートするための、様々な機能が搭載されています。
毎日のお出かけや介護で便利に活用するために、まずは基本となる各部の名称と役割をチェックしてみましょう。

車椅子の各部位の名称

車椅子の各部位の名称・構造イラスト

車椅子の各部位の機能

1. バックサポート(背もたれ)

車椅子の利用者が寄りかかるための背もたれです。モデルによってはリクライニング機能や、背シートの張り具合(テンション)を調整できるものがあります。背中の形状に合わせて張り具合を調節することで、体圧を分散し、長時間座る場合の疲労やストレスを大幅に軽減できます。

2. アームサポート(肘掛け)

利用者が腕を置くための肘掛けで、立ち上がる際の重要な支えにもなります。座車中の姿勢を安定させるために、ご自身の体型に合った高さのものを選ぶことが大切です。高さ調節機能付き(モジュールタイプ)のほか、ベッドやトイレへの移乗(乗り降り)がスムーズに行える「跳ね上げ式」や「着脱式」の車椅子も人気です。

3. サイドガード(泥よけ・衣類巻き込み防止)

走行中に利用者の衣服(スカートやズボンの裾、ひざ掛けなど)が車輪に巻き込まれるのを防ぐための側壁パネルです。座面の両側に配置することで、タイヤとの接触による事故や、衣服の汚れ・破損を未然に防ぎます。

4. シート(座面)

利用者が腰掛ける座シートです。快適な座り心地を保ち、お尻や太ももへの負担を減らすためには、ご利用者様の体型・骨盤の幅にぴったり合った「座幅」を選ぶことが非常に重要です。

5. レッグサポート(脚部支持部)

車椅子から利用者の足が後方へ落ちたり、投げ出されたりしないようにふくらはぎを支えるベルトや布地部分です。基本はシートと同素材ですが、下腿をより優しくしっかりと支えるためにパッド状になっているタイプや、左右独立して動くモデルもあります。

6. フットサポート(足載せ台)

利用者が足を乗せるステップ(足載せ台)です。乗り降りの際に足を引っ掛けて転倒しないよう、ほとんどのモデルで上方に折りたためる構造になっています。移乗をさらに楽にするために、レッグ・フットサポート全体を外側へ開いたり(スイングアウト)、取り外したりできる車椅子もあります。

7. キャスター(前輪)

360度回転し、主に進行方向を変える(方向転換)役割を持つ前輪です。駆動輪(後輪)に比べて直径が小さく、小回りが利く設計になっています。

8. 手押しハンドル(介助グリップ)

介助者が車椅子を後ろから押して移動させたり、操作したりするときに握るハンドル(グリップ)です。

9. 介助用ブレーキ(手元ブレーキ)

手押しハンドルに装備されている、介助者用のブレーキです。下り坂などでスピードをコントロールしながら安全に進むことができます。自転車のブレーキと同様に、左右のレバーを引くことで車椅子の動きを減速・停止させられます。

10. 駐車用ブレーキ

停車時や乗り降りの際に、車椅子が勝手に動かないよう完全に車輪を固定するブレーキです。乗り降りの際にこれをかけ忘れると、車椅子が後ろに逃げて大転倒につながる恐れがあるため、必ずかける必要があります。利用者が立ち上がると自動でロックがかかる「自動ブレーキ(安全装置)」付きの機種も存在します。

11. ティッピングレバー

段差を乗り越える際、介助者が足で踏み込んで使用する突起部分です。ここを足で下にグッと踏み込みながら手元を手前に引くことで、小さな力でも前輪(キャスター)を安全に浮かせることができ、段差への進入が容易になります。

12. 駆動輪(後輪)

自走型や電動車椅子において、前進・後退するための主たる車輪です。自走型では利用者が自ら回しやすいよう大きく設計されています。タイヤは主に、クッション性が高く屋外移動が快適な「エアタイヤ」と、空気管理が不要でパンクの心配がない「ノーパンクタイヤ(ハイポリマータイヤ等)」の2種類があり、用途に合わせて選べます。

13. ハンドリム

駆動輪(後輪)の外側に取り付けられている、一回り小さな金属や樹脂製のリングです。自走式の車椅子において、ご利用者様がこのリングを手で掴んで前後に回すことで、自分で行きたい方向へ車椅子を動かすことができます。

車椅子を動かす前にすべきこと

車椅子を安全に動かすためには、事前にいくつかのポイントをチェックしておく必要があります。
点検を怠ると、予期せぬ事故やご利用者様の怪我に繋がりかねません。日々安心してご使用いただくために、日常的な点検を習慣にしましょう。

●車椅子の事前点検を行う

特に重要なのが「ブレーキの動作」です。駐車ブレーキや介助ブレーキがしっかり効くか必ず確認してください。また、エアタイヤの場合は空気圧のチェックも大切です。空気が抜けていると、クッション性が落ちて振動がダイレクトに伝わるだけでなく、タイヤが変形して車椅子を押す(こぐ)時に非常に重くなってしまいます。
そのほか、シートのたるみ(姿勢悪化の原因になります)や、長年の使用による各部品のがたつき・破損がないかも合わせて確認しましょう。必要に応じて車椅子用クッションを敷くなど、座り心地の調節もおすすめです。

●介助者自身の服装・身の回りをチェックする

介助者がスムーズに、かつ安全に操作できる服装かあらかじめ確認しておきましょう。
動きやすい靴や服を選ぶことはもちろん、指輪や腕時計、ブレスレットなどのアクセサリー類は操作の邪魔になるだけでなく、万が一ご利用者様のデリケートな肌に擦れて怪我をさせてしまう恐れがあるため、介助時は外しておくのが理想です。

車椅子の移動中に介助者が注意すべきこと

車椅子での移動中、介助者はご利用者様の状態や周囲の環境に常に気を配る必要があります。特に意識したい注意点をまとめました。

●手や足が正しい位置(安全な場所)にあるか確認する

走行中、ご利用者様の手や足がフットサポートから落ちたり、アームサポートの外側にはみ出したりしていないか注意してください。
特に、駆動輪(大きな車輪)へ手や衣服が巻き込まれると大きな怪我に直結します。移動の振動で位置がズレることもあるため、こまめな声掛けと目視確認を行いましょう。

●長時間の座りっぱなしを防ぐ(座圧の分散)

車椅子に長い時間同じ姿勢で座り続けると、お尻や太ももに圧力が集中し、痛みや床ずれ(褥瘡)の原因になります。
適度に休憩を挟み、少し体を動かすなどの配慮が大切です。もし車椅子上で過ごす時間が長い方の場合は、背もたれが倒れる「リクライニング機能」や、座面ごと後ろに傾く「ティルト(ティルティング)機能」付きの車椅子をご検討ください。角度を変えることで座圧を背中へ逃がし、体への負担を劇的に減らすことができます。

●優しく慎重な運転(移動)を心がける

急な発進、急な方向転換、スピードの出しすぎは、乗っているご利用者様に強い恐怖心を与えてしまいます。体感速度は歩いている時以上に速く感じるため、「少しゆっくりかな」と思うくらいのスピードを意識し、こまめに「速さは大丈夫ですか?」と声をかけましょう。もちろん、周囲の歩行者や障害物への配慮も忘れないようにします。

また、坂道や段差では特に慎重さが必要です。下り坂を進む際は、安全のため介助者が後ろ向き(進行方向に背を向ける形)になり、ゆっくりと下がっていくのが鉄則です。
なお、車椅子は非常に重量があるため、段差があるからといって安易に本体を持ち上げようとしないでください(指定場所以外を持つと破損や落下の原因になります)。段差を越える際は、必ずティッピングレバーを踏んで前輪を浮かせ、無理のない操作で行いましょう。

まとめ|各部位の役割を知って安全で快適な車椅子ライフを

車椅子は、足腰が不自由な方の行動範囲を広げ、ご自身での移動や介助者様の操作をスムーズにするための様々な工夫がぎゅっと詰まっています。
各部位の名称や正しい使い方、注意点をご使用前にしっかりマスターしておくことが、万が一の事故を防ぐ一番の近道です。乗る方も押す方も笑顔で安全にお出かけできるよう、今回ご紹介したポイントをぜひ日々の生活に役立ててください。

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