私は大学生の時、授業で車椅子に乗る体験をしたことがあります。
それまではめまいがして病院に行った時に車椅子に乗って
検査を受ける部屋まで連れて行ってもらったことはありましたが、
健康な時に車椅子に乗るようなことは初めてでした。
体が不自由な人でも、自分で車椅子を動かして生活をしている人も多くいます。
私はそれまでそのような方を見た時に、大変そうだなと思っていました。
車椅子を押してくれる人がいつもいれば良いのですが、
中には車椅子で生活をしていてもスーツを着て働いているような方もいらっしゃいます。
車椅子は幅もあるものですし、自分で動かすには体力がなければならないような印象を受けました。
私が大学の授業で車椅子に乗る機会があったのは、
車椅子を自分で動かすことに対してそのような印象を持っていた時でした。
実際に車椅子に乗ってみると想像通りな部分が大きく、やはり自由に動かすのはとても大変でした。
車椅子を普段から使って生活している方は少なくないですが、
自分も実際に乗ってみた経験がなければ本当の意味でその方たちの
立場に立って理解することができないので、車椅子に乗る経験ができたことは良かったと思います。
車椅子に乗っている方の中には、車椅子をとても上手に動かすことができる方もいらっしゃいます。
そのような方も最初から車椅子を動かすことが上手だった訳ではなく、
最初は苦労して車椅子を上手に動かすことができるようになったのだと思います。
人に頼らず、体が不自由になってもできるだけ自分の力で生活しようとするのは、すごいことだと思います。
しかし中には、車椅子に慣れてしまい、危ない行動を取るような方もいらっしゃいます。
私が見ていて怖いなと思ったのは、車椅子を動かすのがとても上手で慣れている方で、
慣れているからこその行動だと思うのですが、信号が変わりそうになって点滅しているのに、
ものすごいスピードで車椅子で横断歩道を渡った方がいたことです。
車もものすごいスピードで急に出てきたら止まるのは難しいですし、
車にぶつかりそうになった時に車椅子に乗っていない人ならよけることができたとしても、
車椅子に乗っていることでよけきれないこともあると思います。
更に、車椅子を利用している方は車椅子に乗っていない方に比べて身長も低くなっています。
そういった事故に繋がらないためにも、車椅子の方にもきちんと交通ルールは守って欲しいとその時思いました。
授業で車椅子に乗った後のことですが、数年前に祖母の足がかなり悪くなり、
出掛ける時は車椅子を利用することになりました。
祖母は高齢なので、車椅子に乗る時は必ず誰かが押したりしてサポートをしなければいけません。
祖母のために親戚みんなで協力し、車椅子での移動の時には
何人かが付いてサポートをすることになりました。
大学の授業では長距離の移動はなく、大学内で車椅子に乗っただけだったので気付かなかったのですが、
車椅子を押して思ったのはちょっとした段差でも
避けて通らなければならないので、思った以上に大変だということです。
車椅子を押しているだけで自分だけでなく人の命を
預かっていることにもなるので、そういった怖さもありました。
そして、車椅子に乗っている人が例えば飲み物を飲みたい、
行きたいところがあるなど、色々なことに気を配らなければなりません。
これからも祖母が車椅子に乗る時は親戚全員でサポートし、
祖母が車椅子に乗っていることで不便だと感じることを少しでも多く減らしていかなければなりませんが、
私は私自身の大学の授業で車椅子に乗った経験を活かしながら、
少しでも祖母の助けになるようにサポートしていきたいと思っています。
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