大地に届く車椅子|車いすにまつわる話【格安通販の車椅子卸センター】

割引アイコン
  1. 車椅子卸センター
  2. 大地に届く車椅子

大地に届く車椅子

車椅子のまつわる話のタイトルイメージ

88歳のハルさん

農作業のイメージ

高齢者施設の中にある通所介護事業所(デイサービス)に勤務していた時の話です。ハルさん(仮名)という88歳の女性が、週に3回ほどデイサービスをご利用になっていました。
ハルさんは18歳で農家に嫁ぎ、家業である米作りをしながら家事一切を一人で切り盛りし、5人のお子さんを育て上げた肝っ玉母さんです。
85歳まで畑に出ていたのが自慢で、「ほら、見てくだっせ、この手」と自分の手のひらを差し出し、スタッフと重ね合わせて「ほう、あんたの倍はあるなぁ」と嬉しそうに笑うのが常でした。長い間、力仕事をしてきたと分かるその分厚い手のひらはフワフワと柔らかく、私たちスタッフもハルさんに手を差し出されるのをいつも楽しみに待っていました。

畑仕事ですっかり曲がってしまった腰と痛む膝

膝の痛み

長年の農作業で、ハルさんの腰はくの字に曲がり、膝の軟骨もすり減って立ち上がるだけで激痛が走る状態でした。リハビリで歩行訓練ができる段階は既に過ぎており、医師からも「薬で痛みを和らげながら、無理をせず過ごすのがベスト」と判断されていました。
しかし、人一倍働き者だったハルさんにとって「無理をせず過ごす」ことほど辛いことはありません。通い始めた頃のハルさんは、いつも怒ったような顔をしていて、スタッフが話しかけても一言で会話を終わらせる、近寄りがたい雰囲気がありました。そこで私たちは、なんとかハルさんを笑わせることを目標にしたのです。

花でいっぱいだったおばあちゃんの庭

花に水をやるイメージ

ご家族に若い頃の話を伺うと「とにかく働き者で、畑仕事と花を育てるのが大好きだった。庭はいつもおばあちゃんの花でいっぱいだった」と聞き、施設の庭の花壇のお世話を手伝ってもらうことにしました。
「ハルさん、お花づくりが得意なんでしょ?手伝ってもらえないですか?」と声をかけると、ハルさんは不機嫌そうに「こんな体で何ができる」と目も合わせません。私は腰をぐっと落とし、少し強引に目を合わせて「大丈夫!車椅子で連れていくから、そこから私に指示だけしてください!」と満面の笑顔で話しかけました。

低床車椅子で中庭の花壇に

麦わら帽子と軍手のイメージ

ハルさんが黙ってそっぽを向いたのを「承諾」と受け取り、私は中庭の花壇へハルさんをお連れしました。木陰に車椅子を停め、麦わら帽子と軍手を着けると、久しぶりの軍手にハルさんは嬉しそうに匂いを嗅いでいました。
私は枯れた花を抜きながら作業を始めました。「あんた、働き者ね」「ハルさんにはかないませんよ」「こんな体じゃなかったら、すぐ綺麗にできるのに」
「できますよハルさん。ほら、これ持って」と、ホームセンターで調達したマリーゴールドの苗を手のひらに乗せました。低床の車椅子に乗せ換えていたことが功を奏し、ハルさんは久しぶりに土に触れることができました。

一緒に植えたマリーゴールド

マリーゴールド

「きれいなこと」そう喜ぶハルさんの気持ちを途切れさせないよう、次々と苗を手渡しました。時間は30分にも満たない短い時間でしたが、土に触れ大好きだった花を植えたその日から、ハルさんの表情はぐんと明るくなりました。
大地に手が届く低床車椅子をとても気に入ってくれたハルさんに、座ったまま足こぎする方法を教えると、すぐにマスターし、自分からフロアを行き来するようになりました。身体の自由は、心も自由にしてくれる。ハルさんからそんな大切なことを教わった気がします。

車椅子卸センターからの感想

「大地に手が届く」。この言葉には、車椅子でしか得られない、しかし非常に豊かな体験が凝縮されていますね。

高齢になると、どうしても「できること」よりも「できなくなったこと」に目が向きがちです。しかし、適切な道具(この場合は低床車椅子)と、ほんの少しのきっかけがあれば、その方の人生経験は再び輝き出します。ハルさんが再び土に触れた時の喜びは、まさにその瞬間でしたね。

私たちは車椅子を売る仕事ですが、同時にその先にあるささやかな願いを叶えるお手伝いをしているのだと、改めて実感しました。

この記事に関連したオススメ車椅子

低床車椅子
床から座面までの高さが低く、足こぎもしやすい小柄な方におすすめの低床タイプです。
低床車椅子一覧はこちら

車椅子検索

キーワードから検索
価格帯から検索
在庫なしを除く

車椅子を種類から選ぶ

車椅子を機能で選ぶ

車椅子を価格帯で選ぶ

車椅子をメーカーから選ぶ

© 2013-2025 Next care innovation Co., Ltd.