思い出の笑顔と車イス|車いすにまつわる話【格安通販の車椅子卸センター】

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思い出の笑顔と車椅子

車椅子のまつわる話のタイトルイメージ

ニコニコしていた車椅子の祖母

カワムラサイクルの赤い車椅子

祖母と写る写真は、いつも赤い車椅子に乗った姿です。私が生まれた頃には既に老人ホームに入居していた祖母は、半身麻痺で車椅子生活を送っていました。
幼稚園の頃の私は「お婆ちゃんの足はタイヤなんだよ」という言葉を不思議にも思わず、車椅子を押すのを手伝っていました。当時の私には、ふくよかな祖母を乗せた車椅子を押すのは大変な力仕事でしたが、祖母が「力持ちになったんだね」とニコニコ喜んでくれるのが嬉しくて、夢中で押していました。速く走らせるのが楽しくて小走り状態だったあの頃の私にとって、車椅子は一種の「力試しの道具」のような存在だったのです。

心地よく乗せてあげたいという気持ち

勉強する看護師のイメージ

それでも祖母は怒ることなく、私に車椅子を任せてくれました。小学生になる頃には、段差を越える際の工夫や、揺らさないように押すコツなど、乗っている祖母の様子から自然と学ぶようになりました。
「優しく押してくれてありがとう」と言われるたび、心地よく乗せてあげたいという気持ちが強まり、いつしか乱暴な押し方はしなくなりました。高学年になると、後ろ向きで段差を降りる技術も覚え、祖母の体重を支えることも楽になっていました。車椅子が身近にある生活は、私を自然と看護師の道へと導いてくれました。

看護実習で気づいた「乗る側の恐怖」

車椅子を押すイメージ

看護実習で車椅子の押し方を練習した際、昔取った杵柄で同級生を乗せて廊下をスイスイと早歩きしました。しかし、同級生から返ってきたのは「乗ってみるとすごく怖いね」という言葉。自信のあった私でしたが、自分が患者役として乗ってみて初めてその意味を知りました。
予想以上のスピード感、床の凸凹が響く不快感、急停止した時の衝撃。乗っているだけの状態がいかに疲れるものかを痛感し、面白半分で走らせたり回したりしていた幼い頃の自分の振る舞いを、心から後悔しました。

思い出す祖母の愛情と命の重さ

車いすに座り笑う祖母

文句ひとつ言わず、叱ることもなく、私を誉め続けて体重を預けてくれた祖母。その深い愛情のおかげで今の私があるのだと、深く感謝しています。
今、患者さんを車椅子に乗せるとき、時々祖母の重みを思い出します。乗っている方は私に「命の重さ」を預けてくれているのだと感じます。患者さんの声の調子や表情に祖母を重ね、昔の工夫を思い出しながら、膝や手首を使って丁寧に速度をコントロールする。そうすると、祖母も天国でまた、にっこりと笑ってくれているような気がするのです。

車椅子卸センターからの感想

おばあ様の慈愛に満ちた眼差しと、それに応えようと成長したお孫さんの物語に、胸が熱くなりました。

「車椅子を押す」ということは、単なる移動の介助ではなく、相手の心と身体を自分の手のひらで感じるコミュニケーションそのものです。幼い頃の何気ない経験が、看護師というプロの道を歩む確かな礎になったのですね。

かつて、おばあ様を乗せて速く押すことに夢中だったその手は、今や患者さんの心に寄り添い、優しく揺れを吸収する「プロの手」になり、丁寧になった介助を天国のおばあ様もきっと誇らしく見守ってくださっていることと思います。

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