

娘が大腿骨を骨折してしまい、約1ヶ月間にわたる車椅子生活を送ることになりました。怪我をした当初は、どうやって移動させるべきか途方に暮れましたが、レンタルで小さなお子様用の車椅子を手配することにしました。
届いたのは、確かカワムラサイクルの車椅子だったと記憶しています。大人用と比べると二回りほど小さく、座面もコンパクト。車輪も可愛らしいサイズ感です。何より驚いたのは、子供用ということもあって、車輪のスポーク部分に可愛らしいキャラクターやイラストがあしらわれていたことでした。それまで「車椅子に乗る」ことに不安や抵抗を感じていた娘でしたが、そのデザインを見た瞬間にパッと顔を輝かせ、「これなら乗ってもいい!」と大喜びしてくれたことを今でもよく覚えています。

実際に生活を始めてみると、子供の車椅子生活は思った以上に苦労の連続でした。幸い自宅はバリアフリーで車椅子のままでも生活できましたが、外での外出用に借りていたため、基本的には「外専用」として使っていました。まだ体が小さかったため、家の中では抱っこした方が機動力があり、むしろ車椅子がない方が移動しやすかったほどです。
そして一番の悩みの種だったのが、車への積み込みでした。外出のたびに車椅子を折りたたんでトランクへ乗せるのですが、この操作に慣れるまでは毎回が戦いでした。子供用とはいえ、金属フレームのしっかりした作りですので、そこそこの重さがあります。毎回、娘を抱えながら車椅子を持ち上げるという作業は、親にとってもなかなかの重労働でした。

さらに外出先で直面したのが、街中のちょっとした「段差」の壁です。ベビーカーを使っていた頃にも苦労はしていましたが、車椅子はベビーカーよりもはるかに重量があり、かつ小回りが利きにくいため、その難易度は数倍に感じられました。
特に歩道から車道へと繋がる傾斜や、車の出入り口にある段差では、どうしてもハンドルを取られてしまい、神経を使いました。最近では歩道がフラットに整備され、移動しやすくなった場所も増えましたが、あの頃は少しの段差を見つけるたびに「ここはどうやって通ろうか」と常に考えながら歩いていたものです。改めて、車椅子ユーザーにとっての「移動のハードル」を身をもって体感した毎日でした。
骨折という突然の事態に驚きながらも、お子様が前向きに車椅子と向き合えるよう寄り添われたご経験、本当にお疲れ様でした。 イラストひとつ、デザインひとつで「恥ずかしい乗り物」から「大好きな相棒」に変わることは少なくないことです。
今回お話しいただいたような、お子様の気持ちを明るくしてくれるデザインや、体型にフィットする機能的な車椅子は、市場ではまだまだ選択肢が限られてしまいがちです。 当店でも数は多くございませんがお子様用の車椅子も取り扱っております。少しでも使いやすく、前向きに毎日を過ごせるような一台をお選びいただけたら幸いです。
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