日本の住宅の多くは、廊下の幅が約90cmで設計されています。しかし、実際に柱や壁の仕上げを考慮した「内法(うちのり)幅」になると、洋室で約75cm、和室では柱の出っ張りの関係で約80cm程度になってしまうことが珍しくありません。
一般的な自走式車椅子の幅は60cm〜65cm程度。計算上は通れるはずですが、自走する際は「ハンドリムを握る手」のスペースも必要です。毎日廊下を移動する際、壁に手を擦らないかヒヤヒヤしている方も多いのではないでしょうか。
廊下を真っ直ぐ進むことよりも、もっと頭を悩ませるのが「直角の曲がり角」です。
幅75cmの廊下で幅65cmの車椅子を回転させるのは、かなりの熟練の技が必要です。少しずつ切り返しながらでないと、どうしても壁にぶつかってしまいます。
廊下を広げるリフォームは、費用も手間もかかり、現実的には難しいもの。そんなときこそ、「家の廊下に車椅子を合わせる」という視点の切り替えが、生活のストレスを減らす一番の近道になるはずです。
今の車椅子は、日本の住環境に合わせて非常に進化しています。外出用には座り心地の良いゆったりとしたタイプを選び、室内用には小回りの利く「スリムタイプ」や「六輪車」を選んで使い分ける。この「二台持ち」のスタイルは、狭い廊下での移動を驚くほど快適にしてくれます。
「今の家では無理かな」と諦める前に、まずは小回りの利く車椅子の存在を知ってください。きっと、ご自宅がもっと自由に動ける場所に変わるはずです。
家の中での移動は毎日何度も繰り返すものだからこそ、わずかな幅の余裕が心の余裕につながりますよね。 記事の中でもあった通り、住宅を大がかりに改造するのは大変ですが、今ある住環境に合った車椅子を選ぶことは、生活を守るためのとても賢い解決策です。
ただ、私たちから一つだけ大切なアドバイスです。車椅子をご購入される前には、ぜひカタログで「全幅」を確認し、ご自宅の廊下や曲がり角をメジャーで測ってみてください。 可能であれば、キャスター付きの椅子などを使って実際に通ってみると、段差の有無や曲がりやすさをリアルにシミュレーションできます。
「実際に通れるかな?」と試してみることは、後悔しない車椅子選びの第一歩です。 「こんなに動きやすいんだ!」という驚きを、ぜひご自宅で実感していただければと思います。
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