車椅子には数々の種類がありますが、自走用標準型車椅子の中で【家庭内専用六輪型車椅子】があります。
車椅子は本来、欧米スタイルで玄関からベッドまで靴を履いたまま移動できるように作られ使用されてきているので、
日本のように、玄関で靴を脱いで段差をまたぎ畳に座る生活用としては作られていませんでした。
また、日本の家屋は通路も狭く作られ日本人の体に合わせた作りになっています。
狭い廊下だと直角の角を曲がりきれない事もあります。
しかし、車椅子は、日本人のスタイルに合せどんどん進化しているのです。
6輪の車椅子の場合、標準型と主に3点異なる点があります。
①回転する際、車椅子のほぼ中央に回転軸がくる。
後輪(駆動輪)が車椅子前後のほぼ中央にあるので、回転や直角に曲がる時に
スペースが少なくても回転・曲がる事ができます。
メーカーによって異なりますが、70cm幅の廊下を曲がる事ができる6輪車椅子もあります。
②数cmの段差は越えることができる。
日本の家には畳と廊下の境目には約2から3cmの段差が有りますが、
前輪を持ち上げることで用意に段差を乗り越えることができます。
利用者が片足で床を押すと前輪が上がり、直進すると段差を越えることができます。
車椅子を低床(低座面)にし、足こぎをしやすくすると段差を越え易くなります。
③後輪(駆動輪)の位置が車椅子の前方寄りにある
標準型車イスは、後輪がバックサポート(背もたれ部のフレーム)に取り付けられているものが多く、
後輪が後方に付いていると動きが制限される方は後ろまで手を持っていき、
漕ぐことが困難になってしまう場合があります。
しかし、6輪になると、車椅子のほぼ中央に後輪が付いているので、
利用者の上肢に制限があったとしても比較的自由に回転することができます。
廊下幅が狭くて心配、段差が心配な方は6輪を検討されてもいいかもしれません。
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