車椅子を使っているとどうしても動作が鈍くなったり、
車いす利用者の体重の負荷や長年使っていくうちの軋轢などで保守と管理が必要となってきます。
ここでは車いすの適切な保守と管理方法について述べていきます。
車椅子に限らずリハビリテーションを伴う機器の保守管理とは、
安全性と信頼性を高くしようできるようにすることが意義としてあげられます。
管理として機器の性能を維持すること、安全性を確保し動作の確認、
清掃、消耗品の交換などを行うことをし、故障、破損、劣化など
本来の状態や機能に復帰させることが目的です。
車椅子はその構造がとても複雑であり種類も多いため
他の歩行補助具とは比較にならないほど高度な保守管理が必要となってきます。
車椅子を保管する際の留意点ですが、まず必要な時にすぐに取り出せるようにしておくこと、
邪魔にならない場所にできるだけコンパクトにしておくこと、
保管中はブレーキをかけておかないことです。
病院や福祉施設などでの保管時ですが、
個人所有の場合ベッドサイドなどに保管しておきますが、
不特定多数の人が使用する車いすは、老化の片隅など、
やはり邪魔にならないところに保管してあることが多いです。
在宅時の場合、まだまだ我が国の住宅事情ではきちんとした管理状況ではありません。
在宅ケアが高まっている昨今、車椅子に限らず移動補助具の
使用できる住宅建設が製作課題といえます。
また、最近では役所などの公共施設や各種イベント会場などで
来訪者のための車椅子が完備されていることが多くなってきました。
しかし、車椅子自体に埃がかぶっていたり破損していたり、
シートやバックレストにたるみが破けがあったりするなど、保守管理の悪さが目立つものも多いです。
形だけではなく心のこもったメンテナンスと準備が必要です。
点検と手入れは日常から取り入れて行います。
車椅子利用者が安心して利用できるようサポートする側は常に清潔と安全を心配りします。
まず、ブレーキを確認します。
制動力、操作時の移乗時の有無の確認と各部品の破損や異常の有無などです。
また、シート、バックレストの破れや各種レバー、パイプの折損なども確認します。
タイヤはひび割れていないか、摩耗状態、空気入れタイヤではパンクしていないか、空気が抜けていないか、虫ゴムの老朽化を確認します。
各種ネジ類は締まり具合、緩み具合を見ます。
電動車椅子ではバッテリー液量が一定量残っているかを確認します。
手入れですが、濡れた布と乾いた布でやります。タイヤは毎日行い、シート、バックレスト、アームレストのパッドなどは適宜拭きます。
湿気は車椅子の大敵です。
定期的に中性洗剤で汚れをとることで清潔感を保ちます。
その後、固く絞った布で洗剤をふき取りましょう。
フレームですが、濡れた布と乾いた布で汚れを拭き取り、
錆びがある場合は紙やすりで研磨した後、ワックスがけを、あるいはクロムみがきをします。
清掃後のお手入れですが、大車輪はベアリングのグリスアップをし、空気入りタイヤは虫ゴムの交換と空気の注入をします。
また、ブレーキやジョイント部分、取り外しパーツの部分やフットレストの可動部分などに油を注ぎます。
電動車椅子については毎日バッテリーを充電し、定期的にバッテリー液を補給します。
その他の注意点として、清掃道具や各種工具証文品などについては常に常備しておくと良いでしょう。
点検や手入れは一人だけでなくなるべく家族にも徹底しておきます。
故障時の対応は販売店に連絡し、ネジの緩みなど自分でできそうな箇所については
自身でできるようにしておくとよいでしょう。
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