車椅子は障害を持つ人の「足」です。
車のように免許がいるものでもなければ、
自転車のようにスピードがでるわけでもありません。
靴のように屋外だけで使う物でもありません。
家の中でも外でも、ベッドから降りれば一日中、
どこへ行くにも使わずにはおれない、まさに「足」の代わりなのです。
しかしこの車椅子という足は、困ったことに、よく壊れます。
近頃ではノーパンクタイヤが普及して便利になりましたが、
かつてはしょっちゅう空気が抜けたり、パンクしていました。
そういう時は自転車を売る店にいって修理をしてもらっていました。
もちろん今でも、経年による劣化やトラブルで壊れてしまうことはよくあります。
そうなると非常に困るのです。
靴が一足くらいダメになってもすぐに買いなおせますし、
車が故障したのなら代車をかしてもらえたり、
いざという時はレンタカーという手もあるでしょう。
ところが「足」の場合はそうはいきません。
車椅子がなければトイレに行くのも難しいのです。
突然、壊れてどうにもならなくなったときは、途方に暮れてしまいます。
「どんな車椅子でも使える」という人はともかく、障害をもつ人の多くは
自分の体に合わせた大きさや形の車椅子を使っています。
手近な店で代用品を調達する、というのは難しいのです。
介護保険の場合はレンタルですから、
契約している事業所に連絡すれば交換してもらえるでしょう。
しかし身体障害者の場合は違います。レンタルではなく購入なので、
修理するにも新しいものを買うにしても費用がかかります。
幸いというか当然のことながら助成制度は存在します。
購入も修理も、利用者負担は原則1割負担です。
上限も3万7千円程度と決まっています。
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