車椅子といえば、体の不自由な人や病気の人が乗るもので、健康な人にとってはあまり馴染みがないのではないでしょうか。
普段使うことなどが無いので、あまり関心を持っていないのが普通だと思いますが、
車椅子を使う場面、家族、親族が車椅子を使うようになる場面は突然訪れます。
ある日の突然の出来事でした。庭で植木の手入れをしていた父親が突然悲鳴をあげました。
急いで父の元に行って見ると足を抱えてうずくまり、うめき声を上げている父親がそこにいました。
どうしたのか聞いてみると、植木の剪定作業中に脚立から落ちて、かかとからコンクリートの床面に落ちてしまい、
足のかかとを強打してしまったということでした。
見るからに痛そうで、とても歩けそうにも無いので病院へ連れて行くと、
足のかかとの複雑骨折ということで、早速足のかかとにギブスを巻き、松葉杖を渡されました。
松葉杖を私自身使ったことはないのですが、簡単そうに見えてとても難しくまた肩にも負担がかかるようです。
松葉杖になれない父親は、ぎこちないしぐさでゆっくりゆっくり歩いていましたが、
松葉杖だとなかなか思うように歩くことも出来ず、また足も地面に打ち付けてしまうようで、
松葉杖ではない補助装置が欲しいなと思いました。
松葉杖で自宅で療養する方向で病院の先生と当初はお話していたのですが、
足の骨折が思うより悪く、手術が必要ということで大きな病院に転院することなりました。
大病院へつくと、看護婦さんが早速用意してくれたのが、「車椅子」でした。
松葉杖で痛そうに、苦しそうに歩いていた父親でしたが、
車椅子に座るとうそのようにつらそうな顔の表情も消えて、落ち着いた様子になりました。
松葉杖だと余分なところに力が入ったりするのでしょうか、
病院の看護婦さんが「車椅子」を用意してくれてからは本当に父の様子がよくなりました。
「車椅子」だと、たとえ足を骨折していても、タイヤのところに手で動かせるバーがついていて、
患者さんでも手の力で自分自身で移動できるのがとても便利です。移動スピードも松葉杖とは比較になりません。
松葉杖だと面倒くさいのか、なかなか歩こうとしなかった父親でしたが、
「車椅子」が用意されてからは、売店に食べ物を買いに行ってしまったりするほど、行動範囲も広くなりました。
また、「車椅子」でよかったと思うのが、私の娘、つまり父の孫ですが、
病院へ行った際に、車椅子の後ろから怪我をしている父を押してあげて、
いろいろなところへ行ってあげるのですが、その姿が祖父と孫のふれあいというかとても暖かく感じました。
小学校1年生の娘でも大人をのせて押して歩くことが出来る点も「車椅子」は便利だなと思いました。
車椅子のおかげもあって、父親の骨折の直りも早く、一ヶ月ほどで退院することができました。
退院する時には、「車椅子」を病院に返さないといけないので、結局また、
松葉杖生活になってしまいましたが、出来ることなら
「車椅子」をそのまま貸して欲しかったなと思うくらい気に入ってしまいました。
車椅子が欲しいなと思って値段を見てみたのですが、
下は2万円から上は10万円まで価格帯が様々で機能についても素人には
どの程度の商品がいいのかが分かりづらいところがあるので、「車椅子選び」は難しいなと思いました。
今回父親が骨折して初めて「車椅子」を使って見ましたが、
介護する側、される側どちらにとっても非常に助かるアイテムだなと思いました。
父や母が今後また身体を壊すような時があれば、車椅子をまた借りてしっかりお世話をしてあげたいなと思います。
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