車椅子は長年利用していると、どうしても劣化してくる部分が出てきます。
そうした部分を放置していると、そのうち破損ということになってしまいます。
これが平たんな部分であればいいのですが、
スロープや段差などで壊れてしまうと大変なことになります。
こうしたことを防ぐためにも、メンテナンスは欠かせないものとなります。
具体的にどの部分を見ていかなければならないのかという話ですが、
まず乗っている方を安心させてくれる部分であるブレーキです。
この部分が壊れてしまうと、止めまれなくなってしまい、勾配で下がってしまうのです。
色々な問題を引き起こす部分になりますから、必ずメンテナンスをしてください。
まずはブレーキがしっかり効くかどうかを見ておきます。
ブレーキがスムーズに動くようであれば正常です。
動きが鈍かったり、なかなかブレーキが作動しない状態になっているのは
異常ですから、すぐにブレーキの点検をしてください。
また、エアタイヤの場合は空気が抜けてしまうとブレーキのかからない原因となります。
ネジが緩んでいるようなら締めてください。
またブレーキの効き自体が悪いというのであれば、オイルなどで錆を取り除き、
再びブレーキの状態が良くなるようにしてください。
次に重要なのが座る部分です。
基本的にシートの状態がおかしくないかを見ておきます。
ちょっと緩んでいるようであれば、真っすぐになるように調整してください。
緩んでいる状態で乗っていると、外れてしまう恐れがあります。
これはネジが緩んでいる可能性もありますから、
ネジを締めて確認することも忘れないでください。
それでも効果がない時は張り直しをした方が良いでしょう。
エアタイヤの場合、明らかに空気が抜けている時は、空気を入れて元に戻します。
ハンドリムの状態が悪くなっていることが原因となっている場合もありますから、
緩んでいるようなら締めておきましょう。
キャスター部分も同様です。
キャスターは方向転換に必要な部分ですから、
動きが鈍くなっているようならオイルを差してください。
緩んでいるようなら締めておき、
安全に曲がれるように調整をすることが必要となります。
タイヤの状態においてはもうひとつ気をつけたいのが、空気の入り具合です。
タイヤに含まれている空気が少ない状態だとパンクしやすくなってしまいますし、
車椅子の移動にも大きな力が必要になります。
毎日必ず空気のチェックをしておくと、スムーズな移動につながるでしょう。
出先で空気のヘリを感じた時は、自転車屋でも対応してもらうことが可能です。
最近では、強い力を入れなくても空気圧で空気を入れることが
できるグッズもあるので、携帯しておくと心強いです。
タイヤと同じように気をつけたいのがキャスター部分です。
キャスターはタイヤと比べると小さな部品ですので
不具合が生じやすい箇所でもあります。
方向回転がしにくい、ガタガタと音がするなど少しでも違和感を感じたときは
すぐにメンテナンスするようにしましょう。
次にチェックしておきたいのが、タイヤの溝部分です。
車椅子のタイヤには、細かな溝があるものですが、
長期間使用している場合は摩耗により溝が浅くなっていたり
ツルツルの状態になってしまっている場合もあります。
溝はブレーキと同様に、しっかりと停車するために必要なものです。
ツルツルの状態では、タイヤが滑り転倒してしまう危険性もあるので、こまめにチェックしておきましょう。
同じタイヤ部分で気をつけたいのが、パンクの有無です。
路面の状態が悪い場所を車椅子で通ると、パンクしてしまう可能性が高くなりますので注意が必要です。
軽度のパンクならテープで補修することができますが、深く傷ついている場合はチューブの交換が必要になります。
あまり気にならない部分ではありますが、足を置く部分も見ておかなければなりません。
緩んでいる状態になると、真っすぐではなくバラバラな状態となります。
この状態では足を置くことができないので、バランスが取れなくなってしまうのです。
真っすぐになるように調整し、ネジを締めて固定しておきます。
この部分は良く利用するので、こまめにチェックして緩みが無いかを見てください。
また折りたたみが可能となっている車椅子の場合は、
折りたたみ機能が正常に動作するかを見ておきます。
基本的にスムーズに動くようなら問題はありませんが、
折りたたみに力が必要だという状態では、行く先々でトラブルになるケースがあります。
折りたたみをするための部分にオイルを差し、動きをスムーズにするようにしてください。
こうしてメンテナンスを完了したら、
後は汚れをふき取って綺麗にしておきましょう。
車椅子は毎日座るものになりますから、どうしても汚れは付着しやすくなります。
ある程度綺麗に保つことによって、以上をすぐに見つけられるようになりますから、
メンテナンスの最後には綺麗に掃除をしてあげてください。
車椅子は劣化するものですが、しっかりとメンテナンスをしていれば壊れることはありません。
上記に挙げたような部分について、適切にメンテナンスを行うことが大切です。
1ヶ月に1回は最低でも行って、いい状態を常に保つことが求められます。
人を預かる乗りものだからこそ、危険が伴わないようにしておくのは当然のことです。
脚になしかしらの不具合が生じ、車椅子を日々利用している方なら、
定期的にメンテナンスを受けられることをオススメします。
車椅子はしっかりメンテナンスしておかないと、思わぬ怪我につながる可能性があります。
利用者だけでなく周囲の人も巻き込んでしまうことがあるため、
車椅子は万全の状態に整えておきましょう。
ひとくちに万全の状態といっても、どの部分を意識して
チェックすればよいのかわからないこともあるかと思います。
そこで、チェックすべきポイントをひとつひとつご紹介していきましょう。
まず、最優先として必ず確認していただきたいのがブレーキの効き具合です。
しっかりと目的のラインで止まることができるか、ブレーキをかけると
おかしな音が鳴らないかなどを普段から意識しておくと良いでしょう。
万が一ブレーキが壊れてしまうと、坂道での停車が困難になったり、
物や人にぶつかってしまう可能性もありますので、細心の注意を払うことが重要です。
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