

私の父親は、難病のパーキンソン病が進行したことで車椅子を使って生活するようになりました。現役時代の父はとにかく活発で、テニスやゴルフ、釣りに出かけたり、旅行に行ったりするのが大好きな人でした。それだけに病気が発症したときは家族みんなが本当にショックで、「家族の誰よりも元気だったお父さんが、なぜこんな難病になってしまったの?」と、しばらくは現実を信じることができませんでした。
最初の3年ほどはリハビリを兼ねて歩行器を使いながら、一生懸命に散歩などを続けていましたが、だんだんと筋肉の固まりや動きにくさが出てくるようになり、専門の先生からの勧めもあって車椅子を取り入れることになりました。車椅子生活になってからは今年で3年目になります。主な介助を担っている私と母親も、最初の頃に比べれば、車椅子の家族がいる毎日の生活パターンに少しずつ慣れてきました。
そんな父ですが、昔から家族みんなで旅行に出かける時間を何よりの楽しみにしていました。お盆休みや年末年始には、必ず家族4人で揃って温泉地へ行くのが我が家の定番だったのです。ある日のこと、リビングでテレビのハワイ大特集が流れていました。それをじっと見つめていた父が、「ハワイ、一度行ってみたいな……」と、ポツリと呟いたのです。昔ならそう口にした瞬間に行動を起こし、すぐに地図を広げてドライブの計画を立てるような人でしたが、今はそれができない現実を分かっているからか、その横顔はどこか寂しそうでした。

実は、私も「いつか家族全員でハワイに行ってみたいね」と長年話し続けていました。しかし、父親が車椅子生活になってからは、「さすがに家族旅行はもう無理だろうな……」と半分諦めていたのが本音です。特に海外旅行となると、飛行機の手続きや現地の街並みなど、車椅子のまま無事に旅ができるのか全く想像がつかず、不安ばかりが先走っていました。
それでも父のあの寂しそうな横顔が忘れられず、ダメ元で一度旅行会社に確認してみようと思い立ちました。「家族に車椅子を使う者がいるのですが、ハワイ旅行は可能でしょうか?」と窓口で相談してみたのです。すると旅行会社の方から、現地での車椅子レンタルができることはもちろん、「現地には車椅子の方の移動を専門にサポートしてくれるツアー会社もありますよ」と、心強い情報を教えていただきました。
紹介されたのは、車椅子ユーザー専門のツアーを手がける現地の手配会社でした。観光名所を車椅子のまま乗り込める専用のミニバンで、体への負担を抑えながらスムーズに案内してくれるとのことでした。私の中でのツアーといえば、大型バスに大勢で乗り込んで団体行動をするイメージが強かったため、もしハワイに行けたとしても、ホテル周辺やワイキキのすぐ近くを自分たちで車椅子を押して回るくらいしか楽しめないだろうなと思っていました。しかし、専用ミニバンで移動をまるごと日本語スタッフがサポートし、日本の旅行会社ともしっかり連携してくれるプランがあると知り、目の前がパッと明るくなりました。

そんな心強いサポート体制が現地にあると聞いて、私は嬉しくてニヤニヤが止まらないまま帰宅し、すぐに母親に報告しました。「これなら、お父さんが少しでも元気なうちに、みんなで夢だったハワイに行けるかもしれないね!」と一気に話が具体化していきました。その日の晩ご飯のときに父にもこの話を伝えると、「ちょっと、もう少し詳しく調べてみてくれんか」と身を乗り出して興味を示してくれたため、何としても実現させようとネットでホームページや実際の口コミを調べ尽くしました。信頼できる日本人の運営会社だったこともあり、航空券とホテルの日程が決まり次第、現地の専用チャーターツアーも正式にお願いすることに決めました。
私がまとまった仕事を休めるのがお盆休みだけだったため、少し予算は高めの時期にはなりましたが、なんとか念願の4泊6日のハワイ旅行を予約。いざ現地に到着してからも、旅行会社を通じて手配したレンタル車椅子のおかげで、日本にいるときと変わらない快適さで動き回ることができました。
特に驚いたのは、ワイキキ周辺のバリアフリーの進み具合です。歩道の段差が緩やかで道幅も広く、車椅子やベビーカーを押している人がとにかくスムーズに移動できる環境が整っていました。また、現地のレストランでは車椅子の姿が見えると、すぐに通路側の広いテーブル席やゆったりとしたボックスシートへと優先的に案内してくれるなど、さりげなくて気の利いたおもてなしを何度も体験しました。

父は昔ながらの日本食が大好きなので、ハワイに滞在中も無理に現地メニューには挑戦せず、ずっと家族みんなで美味しい和食レストランを巡り、完全に父の体力やペースに合わせたスケジュールでゆったりと動きました。
ある日、父が「やっぱり近くで海沿いの景色を見てみたい」と言うので、宿泊していたホテルのプールサイドから、直接ビーチへとつながるバリアフリーの専用ゲートを通って海辺の散歩道を歩きました。目の前に広がる青い海とハワイの温かい風を感じながら、父が「あ〜、本当に気持ちがいいな……」と、心の底から幸せそうにつぶやいたのです。その穏やかで嬉しそうな笑顔を見た瞬間、準備の大変さなんて全て吹き飛び、「みんなで諦めずにハワイへ来て、本当に良かった!」と胸がいっぱいになりました。
車椅子での海外旅行は、事前の下調べや計画に少しのパワーが必要ですが、バリアフリーやお店の入り口がどこも広く作られているハワイに関しては、想像以上にラクに安心して観光を楽しむことができます。現地のサポートスタッフの方々もみんな気さくで、移動中も楽しいガイドで車椅子の旅を盛り上げてくれました。もし、「家族が車椅子だから……」という理由で大好きな海外旅行を諦めてしまっている方がいたら、ハワイ旅行は心からおすすめできる素敵な場所ですよ!
大好きな旅行を一度は諦めかけながらも、一歩を踏み出してご家族皆様で念願のハワイ旅行を叶えられた、本当に心温まる素敵なお話をありがとうございます!ハワイの海辺でお父様がこぼされた幸せそうな笑顔のエピソードは、読んでいてこちらまで胸がいっぱいに満たされますね。
お話にもありました通り、バリアフリー対応が進んでいる観光地であっても、長時間の移動やいつもと違う環境での散歩は、お使いになる方の体力を少しずつ消耗するものです。長旅を最後まで疲れにくく、みんなで笑顔のまま楽しむためには、座ったときの身体のズレを優しく抑えてくれるフィット感の良い車椅子を選んだり、現地の環境(路面の状況や移動の手間など)に合わせて、サポートしやすい仕様をあらかじめ考慮してあげるのが大切なポイントです。お体の状態に合わせた機能や最適なモデルについては、まずは専門知識のある方によくお身体の状況を見てもらいながらアドバイスをもらうと、より安心な一台が見つかります。
「普段のお出かけや毎日の移動をもっと快適にしたいな」と思われた際には、ぜひ当店のラインナップも参考にしてみてください。今回おすすめとしてご紹介している【カワムラサイクル】のウェイビットプラス(WAVIT+)シリーズをはじめ、当店では独自のフレーム設計で身体を優しく包み込み、長時間の着座でも前滑りを防いでラクに過ごせる自走式・介助式のモデルを各種取り揃えております。この記事が、皆様が大切なご家族と一緒に、もっと笑顔で素敵なお出かけを楽しむきっかけになれば幸いです。ぜひサイト内からごゆっくり、お気に入りのアイテムを見つけてみてくださいね。
© 2013-2025 Next care innovation Co., Ltd.